1.食後高血糖改善薬の治療効果をとらえます

 血糖値スパイク(食後高血糖)の改善は、HbA1cやグリコアルブミンでは十分にとらえられません。





 α-グルコシダーゼ阻害薬(α-GI)は血糖値スパイク(食後高血糖)を抑える薬として知られています。

 上記のミグリトール国内臨床試験時の結果を見るとボグリボースと共に、HbA1cでは約0.4%,グリコアルブミンでも1%のわずかな低下が示されたに過ぎません。 一方、1,5-AGは4.0前後から10.0μg/ml前後へと著増(改善)しており、「血糖値スパイクの改善」を「平均血糖値の改善」とは別に明確にとらえています。

 α-GIやDPP-4阻害薬などの食後高血糖改善薬への"レスポンダ-"、"ノンレスポンダ-"は、HbA1cでは必ずしも判断できません。 HbA1cの低下はわずかでも、1,5-AGが著明に改善している例は珍しくありません。

 しばしばやせた女性や高齢者などで、HbA1cが全く正常なのに1,5-AGが低値のことが見られます。 このような例にαーGIを投与すると、1桁台の1,5-AGが2桁台に改善することがあります。 すなわち、やせ型女性や高齢者などでは、血糖値スパイクが多いことが示唆されます。性差や摂食不良による低値とは限りません。



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