14.1,5-AGと糖尿病合併症との関連です

  • 現在まで保険での測定回数の規制があるため、長期の観察研究は不足しています。
  • HbA1cとは独立して動脈硬化関連Tリンパ球発現と高度の相関を示すとされています。
    (Circ J 71, 962, 2007)
  • 心血管系に関しては、CAVIやpulsatility indexなどの異常との相関の報告がみられます。
    11年間の追跡調査を実施した吹田スタディで、特に男性で、CVDおよび脳卒中の強力な予知因子となることが示されました。
    (Atherosclerosis 216, 477, 2011)
    一般に、心血管系の障害の中では、器質的障害より機能的変化の指標とより強い関連を示す傾向があります。
  • 細小血管障害を予測する独立した因子になるとの報告もあります。
    (Clin Chem 60,1409,2014)
  • HbA1cが7.0%未満の患者群で、1,5-AG値が低いほど認知症発症リスクが高まると報告されています。13章で述べられた1,5-AGを多く含む「オンジ」は古来、認知症防止や抗不安薬として使われています。
    (Diabetes Care 40, 879, 2017)
  • 1,5-AGが生理活性を有することは確実です。SGLT2阻害薬使用で、高血糖や血糖値スパイクとは独立した1,5-AG欠乏症がいずれ明らかになるでしょう。

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