4.血糖値スパイクの存在を示唆します

 HbA1cが一見良好であっても、1,5-AGが14μg/ml以下では、血糖値スパイクの存在が示唆されます。



  同じようなHbA1cでも血糖の変動が激しいか、血糖値スパイクがあると、1,5-AGが比較的低値(悪化)を示すことが知られています。
Metabolism 41, 862, 1992, Diabetes Care 18, 1156 1995, Lancet 347, 1514,1996

 連続皮下グルコース濃度測定器(CGM)を用いた結果、同様なHbA1cレベルにおいても、血糖動揺性が強い例(下段)では、1,5-AGが相対的に低値となることが実証されています。このことはHbA1cが正常範囲内の例でも見られます。

 1,5-AGは食後最高血糖値の平均値(mean postmeal maximum glucose)、即ち血糖値スパイクとよく相関します。血糖値スパイクは平均血糖値が正常でも存在することがあります。

 CGMで得られるGRADE scoreは特に1,5-AGとよく相関します。この指標は血糖値70~140mg/dlの範囲内に血糖が滞在している割合を表しています。

 なお、この図から見ても、例えば食後血糖2時間値を同定することは非常に困難なことが判明します。


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