9.低血糖と1,5-AG

 HbA1cは低血糖が多いと低下しますが、1,5-AGは影響を受けません。
 したがって、HbA1cが1,5-AGから想定される値よりもかなり低値の場合には繰り返される低血糖の存在も示唆されます。

 一般的には、1,5-AGが6,0μg/ml以下なのにHbA1cが6,0%以下の場合、頻繁な低血糖の存在に注意が必要となります。
 1,5-AGでとらえられる血糖変動は重症低血糖のリスク増大と強く相関します。
Diabetes Care 40,1661,2017

 なお、1型糖尿病では激しい血糖変動のため、HbA1cが5%台でも1,5-AGは1~2μg/mlにしかならないことがよくみられます。しかし、強化療法やCSIIがうまくいくと、1,5-AGは10μg/ml程度にまでは改善します。α-GIの併用によっても1,5-AGは大幅な改善を示します。






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