10.HbA1cと併用測定の意義についてです

 HbA1cとの組み合わせ検査は、薬剤の選択に役立ちます。





  例えばHbA1cが6%台前半と比較的良好であるにもかかわらず、1,5-AGが6~7μg/ml以下に留まっているような場合は血糖値スパイクが顕著であることが多く、DPP-4阻害薬やα-GI,グリニド,GLP-1受容体作動薬あるいは(超)速効型インスリンの使用が念頭に置かれます。

  一方、1,5-AGが10μg/ml以上と比較的良好であるにもかかわらず、HbA1cが7%台などの場合には、日中の食間や夜間の血糖が高いことが示されており、SU薬やビグアナイド,ピオグリタゾン,長時間作用型インスリンを選択、増強する方が合理的となります。

  特に食後高血糖改善に特化したα-GIでは、HbA1cが正常域に達していないにもかかわらず、1,5-AGが20μg/ml前後の値となることも珍しくありません。
  DPP-4阻害薬やメトホルミン高用量での食後高血糖改善の程度もよくわかります。

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